石岡の里山の風景をまもるために〜筑波山麓茅刈隊に参加しました。
石岡市八郷地区は茅葺き屋根の民家が100軒弱と数多く残っており、日本の原風景を今に伝える重要な場所であり、「にほんの里100選」にも選ばれています。
この茅葺き屋根、職人による定期的な手入れが必要不可欠で、屋根の吹き替えも数年〜20年に一度行わなければなりません。
また、茅葺きの原料となる茅も人の手で集める必要があることから、里山の風景を子どもや孫の世代に受け継ぐためには人の力がなくてはならない状態です。
現在、この茅葺き屋根を未来へ受け継ぐため、茅葺き屋根の魅力発信のために活動されているのが「やさと茅葺き屋根保存会」の皆さんです。
今回、やさと茅葺き屋根保存会の皆さんとともに、茅葺き屋根の原料となる茅刈りを行う「筑波山麓茅刈り隊」に参加してきました。
茅刈りの場所は、つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)さん。平成16年からこちらの研究施設内にある広大な敷地に自生するすすきを茅場としてご好意により利用させていただいているとのこと。
今回の筑波山麓茅刈り隊は12月10〜12日、16〜18日の延べ6日間をかけて行われるもので、保存会のメンバーの方はもちろん、活動の趣旨に賛同されて参加される方やボランティアの方など様々な方がいらっしゃいます。
私が参加した12日は総勢28人で行われました。
茅刈りはまず、1.刈り払い機と棒を用い、一方向に茅を刈り倒して行きます。
2.刈り倒された茅をある程度集めます。
3.刈った根元の部分を地面に「トントン」と叩き、長さを揃えます。
4.茅をまたぎ、体重をかけて抑えながら、ひもで根元の部分を縛ります。
5.根元の部分と同じように、先端の部分も抑えながらひもで縛ります。
6.これで一束が完成しました。
これを繰り返し行っていきます。
ちなみに茅を束状にまとめるために使用しているひもなんですが。
よく見ると分かるんですけど、「畳の端に縫い付けてある生地」を代用しているんです。実際に体験してみると分かるんですが、この生地をひも代わりにして結ぶと丈夫で結びやすい!先人の知恵、でしょうかね。
束状にまとめた茅をトラックに積み込んで行きます。積み込み作業も手伝わせていただきましたが、トラックの上に乗っての作業がなかなかスリリング!足下が茅しか見えなくなり、トラックの端が分からなくなります(笑
荷物をトラックに乗せる上で欠かせない「南京縛り」というロープの縛り方。先輩に教わっては忘れ、教わっては忘れの繰り返しな私。この縛り方を覚えておくといざという時本当に便利なんですよね。ちなみに今回も教わりました(笑
作業も終盤にさしかかり、トラックに沢山の茅が積み込まれました。
ちなみに、この茅の束、数え方があるそうです。
茅の束1つ=1束。
1束が6つまとまると=1駄(いちだ)と数えます。茅葺きの材料をはこの「駄」単位で考えるのだそうです。
例えば、上の写真、真ん中のトラックに乗っている茅は全部で10駄あります。つまり、10*6=60束分の茅がある、ということです。
なお、茅葺き屋根1軒分をすべて吹き替えるのに必要な茅は200〜300駄(!)。すなわち、1200〜1800束分の茅が必要になるのです。
作業も順調に進み、茅がきれいに無くなりました。
冬ということもあり寒さが心配されましたが、天気もよくぽかぽかとした陽気で非常に気持ちよく、程良く汗をかきつつ作業出来ました。
地域の伝統・風景をまもるための仕事に微力ながら携わることができたのは本当に良かった。
茅葺き屋根の魅力とともに生活の一部として機能出来るすがたを守ることを支援して行きたいですね。
※ やさと茅葺き屋根保存会のブログ
http://yasatokayabuki.cocolog-nifty.com/
※ やさと茅葺き屋根保存会メンバー・新田穂高(にった・ほたか)さんの紹介ページ。横浜から石岡に転居され、茅葺き屋根の住まいで生活しながら、ライターとして活躍されている方です。茅の束ね方を丁寧に教えていただきました。
http://www.yutari.jp/people/p080115.htm
この茅葺き屋根、職人による定期的な手入れが必要不可欠で、屋根の吹き替えも数年〜20年に一度行わなければなりません。
また、茅葺きの原料となる茅も人の手で集める必要があることから、里山の風景を子どもや孫の世代に受け継ぐためには人の力がなくてはならない状態です。
現在、この茅葺き屋根を未来へ受け継ぐため、茅葺き屋根の魅力発信のために活動されているのが「やさと茅葺き屋根保存会」の皆さんです。
今回、やさと茅葺き屋根保存会の皆さんとともに、茅葺き屋根の原料となる茅刈りを行う「筑波山麓茅刈り隊」に参加してきました。
茅刈りの場所は、つくば市にある高エネルギー加速器研究機構(KEK)さん。平成16年からこちらの研究施設内にある広大な敷地に自生するすすきを茅場としてご好意により利用させていただいているとのこと。
今回の筑波山麓茅刈り隊は12月10〜12日、16〜18日の延べ6日間をかけて行われるもので、保存会のメンバーの方はもちろん、活動の趣旨に賛同されて参加される方やボランティアの方など様々な方がいらっしゃいます。
私が参加した12日は総勢28人で行われました。
茅刈りはまず、1.刈り払い機と棒を用い、一方向に茅を刈り倒して行きます。

2.刈り倒された茅をある程度集めます。
3.刈った根元の部分を地面に「トントン」と叩き、長さを揃えます。
4.茅をまたぎ、体重をかけて抑えながら、ひもで根元の部分を縛ります。
5.根元の部分と同じように、先端の部分も抑えながらひもで縛ります。
6.これで一束が完成しました。
これを繰り返し行っていきます。
ちなみに茅を束状にまとめるために使用しているひもなんですが。
よく見ると分かるんですけど、「畳の端に縫い付けてある生地」を代用しているんです。実際に体験してみると分かるんですが、この生地をひも代わりにして結ぶと丈夫で結びやすい!先人の知恵、でしょうかね。
束状にまとめた茅をトラックに積み込んで行きます。積み込み作業も手伝わせていただきましたが、トラックの上に乗っての作業がなかなかスリリング!足下が茅しか見えなくなり、トラックの端が分からなくなります(笑
荷物をトラックに乗せる上で欠かせない「南京縛り」というロープの縛り方。先輩に教わっては忘れ、教わっては忘れの繰り返しな私。この縛り方を覚えておくといざという時本当に便利なんですよね。ちなみに今回も教わりました(笑
作業も終盤にさしかかり、トラックに沢山の茅が積み込まれました。
ちなみに、この茅の束、数え方があるそうです。
茅の束1つ=1束。
1束が6つまとまると=1駄(いちだ)と数えます。茅葺きの材料をはこの「駄」単位で考えるのだそうです。
例えば、上の写真、真ん中のトラックに乗っている茅は全部で10駄あります。つまり、10*6=60束分の茅がある、ということです。
なお、茅葺き屋根1軒分をすべて吹き替えるのに必要な茅は200〜300駄(!)。すなわち、1200〜1800束分の茅が必要になるのです。
作業も順調に進み、茅がきれいに無くなりました。
冬ということもあり寒さが心配されましたが、天気もよくぽかぽかとした陽気で非常に気持ちよく、程良く汗をかきつつ作業出来ました。
地域の伝統・風景をまもるための仕事に微力ながら携わることができたのは本当に良かった。
茅葺き屋根の魅力とともに生活の一部として機能出来るすがたを守ることを支援して行きたいですね。
※ やさと茅葺き屋根保存会のブログ
http://yasatokayabuki.cocolog-nifty.com/
※ やさと茅葺き屋根保存会メンバー・新田穂高(にった・ほたか)さんの紹介ページ。横浜から石岡に転居され、茅葺き屋根の住まいで生活しながら、ライターとして活躍されている方です。茅の束ね方を丁寧に教えていただきました。
http://www.yutari.jp/people/p080115.htm
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